インバスケット演習で書いてもムダなこと

挨拶はムダ?

今回も短めの記事でお願いします。

さて、この挨拶についても受講者の皆さんから頻繁にご質問をいただきます。

挨拶文を書くべきか書かないべきか?

「全くない(一言もない・自分の名乗りすらないレベル)と違和感を覚えるが、だからといって演習時間は限られているのでムダに考えなくて良し」がアセッサー目線での原則的な解答です。

だって、質問が頻繁にあるということは、受講者の皆さんが「書かなくても評価にマイナスの影響がないのであれば書きたくないね。時間のムダだしね」と考えている方が多い証拠ですよね。

他にも「はじめまして。この度、企画グループのリーダーになりました早川です」を挨拶のデフォルトに設定するとしたら、案件処理を進める中、「あれ?この人は前の案件で挨拶したかな?」など、枝葉の部分で時間を使う必要が発生してしまいます。

そうはいっても「早川です。今後よろしくお願いいたします」を全部の案件に書くとなると、それはそれで面倒だし、ワンパターンの解答フォーマットと見破られるし…。

ここまで書いてみてですが、挨拶ってなんだか必要ないねに傾いているような気がしてきましたが、それでも心配な受講者の方は、とりあえず最初の案件、次の案件、その次の案件、そのまた次の案件と4案件文程度、「早川です。よろしくお願いいたします」と挨拶を入れる。その後の案件以降はいきなり指示文や依頼文としましょうか。

4案件程度、挨拶を入れておけば、アセッサーは「そこまで失礼な人じゃないな」と思ってくれるし、その後は挨拶が省略されたとしても、そこに積極的に目を向けて「省力的ですね」「操作的・作為的な人ですね」と評価する訳でもないし。

いってしまえばインバスケット演習の中での挨拶なんぞ、その程度の扱いです…。

もっとムダなこと

これも挨拶的な部分で頻繁に見かけますが、ムダもムダどころかマイナスの印象を与えかねないものを2項目。

① 前任の企画グループリーダー本間にかわって、新しく企画グループリーダーになった早川です。

② 2月15日までニュージーランドに出張しているので…

この2項目、メールの相手先にとっては初見かもですが、その挨拶文や指示文を見るアセッサーは「知ってるよ」なんですね。また、メールの相手先によっては社内・課内のことなので知ってて当然かもしれません…。

つまり、インバスケット演習の前提条件(「新任の管理職です」とか「〇〇日まで海外出張です」とか)についてを、挨拶に反映させたり、指示文に織り込んだりはムダの一言です。

さらにマイナスの印象を与えかねないについては、このような【インバスケット演習の前提条件】というか経緯や身の上話は、その次に以下のような内容の前置きになるケース多いです。

「なので状況がよくわかりません。〇〇さんに判断や指示を仰いでください」

「なので私は出席できません。〇〇さんが代理で出席してください」

なんと申しましょうか。インバスケット演習の前提条件を挨拶に反映させたり、指示文に織り込んだりする受講者の方って、「自分がわからない」「自分で決断できない」「自分のアイデアを出せない」ことの言い訳、または大義名分に使っていると思います。かなりの確率で。

なので、この書いてもムダなことである【インバスケット演習の前提条件】を書きたくなった、あるいは書いてしまった受講者の方は、続く指示文や依頼文が逃げになっていないかをチェックすることを推奨いたします。

すると、こちらの書いてもムダなことは、理解不足の証明文、決断がマイナスの証拠物件、アイデア欠如のサインを炙り出すという観点では、素晴らしく意味があるという何だか複雑な構造になってしまいました。

そのまま続けて書くとムダ、アラートとして使えばムダでない。今回は綺麗なサゲになりました。