グループ討議でジタバタすべきポイント

真実について

みんなのアセスメントがサブスク版といった形式でサービスを開始して以来、繰り返しお伝えしていることの一つに「グループ討議では思考のコンピテンシーではなく対人のコンピテンシーを意識してください」があります。
人材アセスメントでは、あるコンピテンシーを評価することを目的に、ある演習を実施します。当然ながら、グループ討議では対人のコンピテンシーを中心に資質のコンピテンシーも評価しますが、思考のコンピテンシーは主な評価対象ではありません。思考のコンピテンシーはインバスケット演習や方針立案演習で評価することが基本であり、あえてグループ討議で評価する必要がないという背景があります。
一方、この当たり前の大前提を受講者の皆さんはなかなか受け入れられない…。「会社でグループ討議をトレーニングした際に上司から論理的に発言しろと指摘があった」「グループ討議では論理的な発言が高く評価されるという都市伝説を聞いた」「良い発言や優れた見解を示すことで周囲がリーダーとして認めてくれるのでは?」
上司はアセスメントのプロではなく、それは都市伝説であり、周囲がリーダーと認めてもアセッサーは「周囲」に聞いて評価をしないといった現実を早く受け入れてほしいのですが……。
このようにいろいろな意見はあるものの、賢明な受講者のみなさんは、速やかに現実と真実を受け入れて、グループ討議では対人のコンピテンシーと資質のコンピテンシーを意識して頑張ってください。

現実について

このグループ討議における真実を理解している受講者の皆さんも数多くいらっしゃいますが、現実として実践できているかについては、まだまだといったところもあります。
例えばですが、十分に理解しているはずなのに「議論に熱中してしまうAさん」、リーダーシップの発揮を狙うと意気込んでいるにも関わらず「他メンバーの意見の確度にこだわってしまうBさん」、チームビルディングが得意であることをグループ討議でお見せしたいと張り切っているのに「自分の考えより他の良い意見に出くわしてオロオロしてしまうCさん」、とまあ、数え上げるとキリがありません。
人材アセスメントや昇進昇格アセスメントのグループ討議ではなく、ディベート研修やロジカルシンキング研修で実施するグループ討議であれば、議論に熱中したり、他メンバーの確度にこだわったり、自分の考えより他の良い意見に出くわしてオロオロしたりも当然ですが、そもそも意見そのものの良し悪しよりも、対人のコンピテンシーの発揮度合い、資質のコンピテンシーの発揮度合いを評価するグループ討議において、このような動きや意識は的外れな印象が拭えないのが現状です。

グループ討議におけるジタバタ・ポイント

ということで、あらためて受講者の皆さんへのアドバイスとなります。
「深掘りの議論」「斬新なアイデア」「論理的な意見」「自他が認める優れた発言内容」などはグループ討議において脇役で端役、賢明な皆さんがジタバタするようなものでもありません。
一方、脇役で端役であるこれらに対してジタバタしている他の受講者の皆さんが存在することも事実です。この場合、特定のスタンスやアプローチが重要となりますが、詳細については、みんなのアセスメントサブスク版グループ討議の合格セミナーでご確認いただけますと幸いです。