インバスケット演習は繰り返してください

インバスケット演習での繰り返しはマイナス評価の遠因に?

分かり難い見出しになっています。

【インバスケット演習は繰り返してください】これはトレーニングについてです。

【インバスケット演習での繰り返しはマイナス評価の遠因に?】これは、あるインバスケット演習に取り組む場合、例えば案件3と案件9で同じ内容の解答を繰り返すとマイナス評価の遠因になりかねないといった話です。

例えばこんな案件3と案件9があったとします。

案件3
宛先:各営業部長 各支店長
発信:国内営業本部 本部長 山城 茂
日付:1月21日(木)
件名:直営店舗の出店について

ご存じのように直販チャネルの強化という全社方針によって、国内営業本部としては直営店舗を東京・新宿と横浜・みなとみらいに2年前に出店し、直販オリジナル商品を中心に自社製品を販売してきました。皆さまのご協力とご努力によって2店舗とも単年度の黒字化が見込まれる結果となりました。そこで、来期に向けて、西日本営業部の担当エリア内にも2店舗の直営店舗を出店することにいたしました。

西日本営業部の各支店長におかれては、ご自身の支店の担当エリア内に、直営店舗を出店したいご意向があれば、まずはその旨をお知らせください。

また、東京・新宿と横浜・みなとみらいの直営店舗は初出店であったこともあり、量販店さんや大型書店さんの文具売場と同じ雰囲気での出店としましたが、今回、2店舗の出店については方向性を変えることが決定しております。この方向性やコンセプトについてのご提案もお待ちしております。

国内営業本部長 山城

天知 名古屋支店長
山城本部長からのメールは確認済みでしょうか。今回の件ですが、早速に探りを入れたところ本命は大阪支店と名古屋支店のようです。そのつもりで対応を願います。

西日本営業部長 山村

案件9
宛先:各営業部長 各支店長
発信:国内営業本部 本部長 山城 茂
日付:1月21日(木)
件名:直営店舗の出店について

ご存じのように直販チャネルの強化という全社方針によって、国内営業本部としては直営店舗を東京・新宿と横浜・みなとみらいに2年前に出店し、直販オリジナル商品を中心に自社製品を販売してきました。皆さまのご協力とご努力によって2店舗とも単年度の黒字化が見込まれる結果となりました。そこで、来期に向けて、西日本営業部の担当エリア内にも2店舗の直営店舗を出店することにいたしました。

西日本営業部の各支店長におかれては、ご自身の支店の担当エリア内に、直営店舗を出店したいご意向があれば、まずはその旨をお知らせください。

また、東京・新宿と横浜・みなとみらいの直営店舗は初出店であったこともあり、量販店さんや大型書店さんの文具売場と同じ雰囲気での出店としましたが、今回、2店舗の出店については方向性を変えることが決定しております。この方向性やコンセプトについてのご提案もお待ちしております。

国内営業本部長 山城

上岡 大阪支店長
お疲れさまです。上岡さんのところにもメールは届いていますよね。名古屋支店はご遠慮の方向で動くつもりですが、大阪支店はどうしますか?

天知

天知 名古屋支店長
では大阪支店も同じ作戦で対応します。後は西日本営業部長の山村さんを説得する必要がありますね。取り急ぎご連絡まで。

上岡

案件3と案件9は同じ内容かも?

当然、全て同じ内容ではなく、山城本部長からの一斉メールは同じ、それに関係する転送メール部分が異なっている構造です。

ここまであからさまな仕掛けであれば、この案件3と案件9に対して、同じ内容の解答を記述する受講者の方は少数派でしょうが、同じ内容に映る案件8と案件10で同じトーン、同じテーマの解答を記述する受講者の方って想定以上に多いです…

これについては以前、別のコラムに上げているのでご参考に。

重ねてですが、インバスケット演習を作成する際、同じトーン、同じテーマの解答を繰り返し要求することはありません。なので受講者の皆さんは、別の案件に同じような内容のものを記述しないように注意してください。

意識・無意識を問わず繰り返しは禁物です。

グループ討議や面談演習で繰り返しは?

では、グループ討議や面談演習での繰り返しは、どのように考えるべきでしょうか?

では、方針立案演習での繰り返しは、どのように考えるべきでしょうか?

では、プレゼンテーション演習での繰り返しは、どのように考えるべきでしょうか?

同じような文を繰り返していますけど、何か意図があるのでしょうか…

この論点について、続けてご説明すると長くなりますので、あらためて次回以降とさせていただきます。一方、頭出しだけですが【繰り返しと評価の高低の関係】は演習別で考えるよりもコンピテンシー別で考えるべきかと…。

背景は以下のとおりです。

思考のコンピテンシーは【最大瞬間風速×2回】

対人のコンピテンシーは【頻度】

資質のコンピテンシーは【状況や条件の下で】

何だかよく分からないですね。次回以降をどうぞお楽しみに。