インバスケット演習で絶対に不可能なこと
インバスケット演習で頻繁に見かける指示
公称35,000名の受講者の方をアセスメントしましたが一つのウリになっている弊社のアセッサーの私ですが、となると35,000名分のインバスケット演習のアウトプットを読み、解釈し、評価してきたことになるのでしょうか。
その中で頻繁に見かける指示があります。
”あらたに課長に就任しました早川です。この問題に関して8月2日までに私の考えを示すことを求められていますが、生憎、本日より1週間の海外出張であり難しい状況です。着任は8月9日なのであらためてご報告に伺います”
ひょっとしたら、このような指示を昇進昇格アセスメント、その中のインバスケット演習で行った経験がある受講者の方も数多いのでは?
35,000名の方のインバスケット演習のアウトプットを読み、解釈し、評価してきた私からすると、仮に1つのインバスケット演習の案件が20、このような指示を行う受講者の方が約50%、案件の中に占める割合が約40%とすると約140,000回、8月9日にあらためて報告を受けたことになります。
この140,000回のあらためての報告に対して開業当初から持ち続けている対する疑問を今回は本邦初公開です。
対する疑問
今、言えば?(今、書けば?)
インバスケット演習で絶対に不可能なこと
”あらたに課長に就任しました早川です。この問題に関係して8月2日に開催される対策会議に出席を求められていますが、生憎、本日より1週間の海外出張であり難しい状況です。代理として本間サブリーダーを出席させます”
8月2日に開催される対策会議への出席は基本的に難しいので、これは【鉄の解答】として一定の評価をせざるを得ません。
”あらたに課長に就任しました早川です。この問題に関係して8月2日にお客様に直接、出向いて張本人である私が頭を丸めて丸めた頭を下げることを求められていますが、生憎、本日より1週間の海外出張であり難しい状況です。代理として本間サブリーダーの頭を丸めさせるとともに、丸めた頭を下げるよう命じます”
8月2日に張本人が直接出向くことは不可能であり、この解釈は適切です。一方、部下である本間サブリーダーに対して下りてきた面倒な依頼を下ろしていく予定だけのシンプルな指示なので、これは【鉄の解答】としての評価に留まります。
対する評価
”あらたに課長に就任しました早川です。この問題に関して8月2日までに私の考えを示すことを求められていますが、生憎、本日より1週間の海外出張であり難しい状況です。着任は8月9日なのであらためてご報告に伺います”
上の2つ、本間サブリーダーの代理出席、本間サブリーダーの代理剃髪が【鉄の解答】として評価せざるを得ない、あるいは【鉄の解答】としての評価に留まるのであれば、今回の話題であるこの指示に対する評価は明らかです。
・煉瓦の解答? 木材の解答? 藁の解答?
・「概念」が弱み? 「創造」が弱み? 「決断」が弱み?
受講者の方の意見
数多くの案件がある中、たった2時間でそこまで考えをまとめることは不可能なので着任後としました。
・「読み書き考え」が遅いことを語られても…
情報が少なく、考えをまとめることは難しいので着任後としました。
・リンクが出来ないことや推測が出来ないことを語られても…
海外出張に行くことを命じた本部長が考えを聞かせろなんてイジメ?
・虚実が甘くなったり、概念で考えることが不得意であったりと…
今は9月17日、8月2日は過ぎてしまっているので案件の意図がわかりません。
・コメントが難しいものの、何か大きく勘違いをしているのでは?
例外について
”あらたに課長に就任しました早川です。この問題に関して8月2日までに私の考えを示すことを求められていますが、生憎、本日より1週間の海外出張であり難しい状況です。着任は8月9日なのであらためてご報告に伺います”
一方、このような指示が高い評価につながる例外も存在します。
どのような場合には避けるべきなのか、どのような場合に例外として採用すべきなのか?
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