方針立案演習について
イントロ
昇進昇格アセスメントの本格的なシーズンを迎え、受講者の方から「方針立案演習」についてのお問い合わせが増えてきております。
「合格ノウハウを教えてほしい」「eラーニングで方針立案に挑戦したい」「方針立案の金銀鉄の解答はいつアップされますか?」
インバスケット演習や面談演習、グループ討議ほどではないにせよ、方針立案演習が昇進昇格アセスメントのプログラムに一定数以上、組み込まれているものと考えられます。
一方、みんなのアセスメント・サブスク版では方針立案演習よりもインバスケット演習や面談演習に力を入れている現状があり、受講者の皆さんとは少々、温度差が発生しています。
しかし、受講者の皆さんのニーズにお応えしていくことは大切であると考えており、この先、ケーススタディのアップ、合格セミナー開催にも積極的に取り組んでまいります。
方針立案演習の基本構造
各企業さんで実施している(実施されている)人材アセスメントのプログラムの中、この方針立案演習ほど名前が定まっていないものはありません。
・方針立案演習
・ビジョン策定演習
・分析演習
・戦略構築演習
・インバスケット課題設定演習
それぞれ企業さんの人事部門のこだわり、アセスメント業者の習慣、コース設計者の信念などによるものですが、ようするに、ケーススタディを読み、その与件企業の今後のビジョンや経営計画、与件企業の事業部門の方針や戦略を考え、それを紙に落としたり、プレゼンしたりしてねといった演習構造です。この数多き厳めしい演習の名前からすると気が抜けるように唯一のシンプルなものといえますね。
一方、ケーススタディの構造は大きく二つに分かれています。
・インバスケット演習(案件処理)のケースを使用
・ビジネスケースのように客観的、第三者的に与件企業の現状などがまとめられたものを使用
みんなのアセスメント・サブスク版では、便宜的に前者を「方針立案演習(インバスケットタイプ)」、後者を「方針立案演習(ビジネスケースタイプ)」と呼んでいます。
方針立案演習が最終合否に与える影響①
いってしまえばあまり大きくないかなが本音です。
弊社で昇進昇格セスメントを実施する際は別として、アセスメント業者が昇進昇格アセスメントを実施する場合、評価するコンピテンシーと方針立案演習が不整合を起こしている場合が多々、見られます。
A)方針立案演習を実施するのに「大局観」「変革志向」「コンセプト思考」「創造性」などのコンピテンシーがない
B)方針立案演習を実施するので「ビジョン策定力」「戦略構築力」「課題設定力」などのコンピテンシーが、とりあえず、なぜか、もっともらしく置かれている
AとBの違いは分かり辛いので別の機会にご案内いたしますが、建付けのところから疑問符が飛び散る程度の扱いを受けている演習だということ、言葉を変えると運用のノウハウからも評価の本質からもアセスメント業者の中で外様の扱いを受けているという現実です。結局、重視していないんですよね。アセスメント業者自体が。
なので企業さんの人事担当者へのアピールであったり、プログラム上の必要悪(時間稼ぎ)であったりで実施されることも頻繁です。
方針立案演習が最終合否に与える影響②
方針立案演習の受講者の方のアウトプットの差は比較すると小さいです。
実際、過去の昇進昇格アセスメントでも、最終結果がトップクラスの方のアウトプットと最終結果が真ん中よりやや上の方のアウトプット、「細かく見ていけば一定の差はあるけれど…」といった本音を吐露したい現実があります。
そして最終結果がトップクラスの方のフィードバックポイントは「大局観」と「変革志向」、方針立案演習でしか評価できないコンピテンシーが該当するなんてことも頻繁です。
別から言えば次のように考えることも可能です
・方針立案演習のアウトプットはそれなりにといった水準
・インバスケット演習や面談演習、グループ討議のアウトプットは素晴らしい内容
・結果的に「大局観」「変革志向」「創造性」以外のコンピテンシーは全て標準値を超えてトップ合格
・それでは、どこを弱みのコンピテンシーとするか?
方針立案演習を戦略的に考える
受講者の皆さんは昇進昇格アセスメントのトップ合格に向け、2つの戦略を検討してみましょう。
①インバスケット演習や面談演習、グループ討議でトップクラス、方針立案演習ではそれなりに
②インバスケット演習や面談演習、グループ討議ではそれなりに、方針立案演習でトップクラス
申し訳ございません。もう1つの戦略を忘れていました。
③インバスケット演習や面談演習、グループ討議、方針立案演習の全てでトップクラス
今後の取り組み方について
みんなのアセスメント・サブスク版では6月中旬以降、方針立案演習(インバスケットタイプ)のeラーニングアップを予定していますが、結局、インバスケット演習を題材にした方針立案なので、実質的には既にアップしている何点かのインバスケット演習を活用していく方向での実施となります。
このeラーニングでの方針立案演習(インバスケットタイプ)のアップは、「どのインバスケット演習が対象となるか」「命題は何か」を明らかにするとともに、専用のフォーマットをご用意する形となります。
そして解答が集まり次第、金の解答・銀の解答・鉄の解答を作成、そして受講者の皆さんにご活用いただくといった流れになります。
また、これに関係して6月23日(金)の夜間、6月24日(土)午後15時以降、方針立案セミナーも開催する予定です。
開催決定後、あらためて詳細はご案内いたします。また、方針立案演習(ビジネスケースタイプ)につきましては、諸々の大人の事情によって扱いが遅れております。こちらについては2023年9月以降の対応となる予定です。