面談演習で部下に聞いてはダメな理由

部下に聞けば受容性や傾聴力が高い評価になるけれど

オンライン・オフラインの面談演習をリードアセッサーとして見る、同時にアセッサーとしてロープレを担当する、この機会がやけに多かったこの8月、面談演習で「あー」と評価される受講者の方の傾向を新たに発見した次第です。

あらためてですが面談演習は基本的に受講者の方が上司、アセッサーが部下といった設定で実施します。

この演習、主に対人面や資質面のコンピテンシーを確認・評価することが目的ですが、特に対人面、その中の部下育成に関係するコンピテンシーの確認・評価が重視されます。

これを知ってか知らずか、受講者の方、ほぼ全員が本日のテーマである「部下に聞く」をつつがなく進めていくものの、部下に聞くときの姿勢や雰囲気に違和感がヒシヒシと…

① 上司である自分は答えを持っているけど部下に聞く

② 上司である自分は答えを持っていないから部下に聞く

目分量と肌感覚ですが、ここ1カ月、①は約20%、②は約80%といった状況です。

①でも②でもアセッサーは意地が悪いので当然、「さあ」「は?」「ないけど」「教えない」など社会人とは思えない態度で対応してきます。その後、①の場合は聞き方を具体的にしたり、別角度にしたり、するとアセッサー側は「あ、自分の答えがあってあえて聞いているんだ」と判断、受容性や傾聴力を健全な意味で高い評価にします。

②の場合は「明らかに目が泳ぐ」「機嫌をとる」「話を変える」「工夫なく質問を繰り返す」など社会人に相応しい態度で部下にアプローチ、「あ、自分の答えがないのでこの場を切り抜ける答えを教えてほしいのね」と判断、受容性や傾聴力を仕方なくそれなりの評価にします。

一方、②の場合、主体性や自律性、ストレス耐性の資質面のコンピテンシー、解決力や創造性の思考面のコンピテンシーが低い評価に着地します。

何も聞かないほうがいいのか?

こんな話の流れになると極端な質問を投げてくる方が増してきますが、何も聞かない面談演習に持ち込んでしまうと、別の意味で相当、疑われるのでそこは注意してくださいというか当たり前の話。

ポイントは先ほどの説明の「解決力や創造性の思考面のコンピテンシーが低い評価に」となります。

つまり、面談演習のいろいろな場面の中で、クライマックス的な場面である「じゃあこれからこんなことを進めていきましょう」、ここではアセッサーから詰められたり、アイデアを促されたり、部下であるアセッサーから確約を得たりなど、面談が成功したと思わせるいろいろな行動と結果が舞い散ることになります。

そんな自他ともに圧が高まる場面の中、瞬間的に何らかの答えをイメージした上で部下に先に答えを求める受講者の方、何か答え(新しい方針・ユニークな解決策)が必要かなと感じたけど何も思い浮かばなくてアセッサーに『あのー何か答えもってませんか、私、思い浮かばないんですけど』と暗に聞いちゃう受講者の方、少数派である①、前者の受講者の方が最終的に高い評価に着地することは言わずと知れたになっています。

もっと高い評価を得るために

このように、面談演習のクライマックス的な場面では「瞬間的に何らかの答えをイメージした上で部下に先に答えを求める」が推奨されるアプローチとなりますが、実はもっと高く評価されるSランクアプローチが存在しています。

Aランク(銀) 上司である自分は答えを持っているけど部下に聞く

Bランク(鉄) 上司である自分は答えを持っていないから部下に聞く

Sランク(金) ******************************部下に聞く

伏字などせず、スッキリとお伝えしたいところですが、ここはやはり合格セミナーでお伝えすべきでしょう!

最近、サブスク版の会員の方からお叱りの声が…。「コラムで情報を出し過ぎだってば」

それでは引き続きよろしくお願い申し上げます。