報告を求めます!

管理職選抜のアセスメントにおいて

今回のコラムは短めです。

さて、人材アセスメントの中心は、やはり管理職選抜のアセスメントということもあり、意識される方が多いようです。「管理統制力」「実行管理力」「コントロール」などなどのコンピテンシー。

このコンピテンシーでスコアを稼ぐことは案外、容易く、以下が都市伝説的に推奨されています。

・面談演習で威厳的に説教的に管理者っぽく「〇〇を確認しなさい」「〇〇は大丈夫ですか?」

・グループ討議で時間管理役を自主的に担い「残り時間〇〇分です」を繰り返し伝える

・インバスケット演習での指示文を「〇〇に報告してください」として締めくくる

書いていて都市伝説的どころか2003年の人材アセスメントの評価会議を思い出してしまいイヤな汗が湧いてきました。

未だにこのあたりを…

人材アセスメント業者によっては未だに「管理統制力」「実行管理力」「コントロール」といった訳わかんないコンピテンシーを使用しており、それを背景として受講者の皆さんも、特にインバスケット演習で「14日に報告してください」「私の着任日に報告してください」がオンパレードの処理に終始します。

弊社を含めた別の人材アセスメント業者では「管理統制力」「実行管理力」「コントロール」あたりは単独で存在・評価するコンピテンシーではなく複合的なコンピテンシー、あるいは目的変数的なコンピテンシーとする意見もあり、また、そのコンピテンシーがいかにも昭和的であり、VUCAの時代に(声震)相応しいかといった疑問もあり、そもそも存在・評価しなくてもになりつつあります。

綺麗事ではなく

受講者の皆さんにとって、コンピテンシーの在り方についての業界内でのマウント取り合いは全く関係ない話なので、ここはシンプルに、自分が受講する人材アセスメントのコンピテンシー一覧に「管理統制力」「実行管理力」「コントロール」らしきものがあれば特にインバスケット演習で意識、そうでない場合はあまり気にせずにが現実的な対処となります。

一方、インバスケット演習での「管理統制力」「実行管理力」「コントロール」を意識した処理はもっと工夫する必要があります。

・「14日に報告してください」

・「私の着任日に報告してください」

このあたりはフォーマットとして広まり過ぎており、締めくくりで書いたとしてもアセッサーが最早、反応することはありません。

またこの「14日に報告してください」が案件1~案件18まで連続してコピペで登場した折には、アセッサーの反応がプラスにいくと思いますか?

「私の着任日に報告してください」

こちらも同様、言いたいことはワンパターンでコピペで書く、それがアセッサーの目にどのように映るか振り返ることを推奨します。

「他のグループ、他の店舗などで同じような問題が発生していないか確認しておいてください」

こちらも手垢がついているテンプレとなりつつあります…

「暫定対策として〇〇、恒久対策として〇〇」

こちらも手垢がついているテンプレとなりつつありますが、もっと注意すべきポイントは以下となります。

ワンパターンでコピペで指示文のフォーマットを使うと、例えば20案件中、最初から6案件目あたりで、アセッサーは「手垢がついている」と感じてしまう。

皆さんが手垢を自ら付けていることをご認識しましょう…。